荷物の荷崩れ防止対策

物流では各工程で荷崩れが発生しやすい

物流工程で荷崩れが発生しやすい理由は、フォークリフトでの移動やトラックでの運搬時に強い横向きの力がかかることで、荷物が横滑りしやすいためです。また、荷物の積み方によっても荷崩れが発生しやすくなります。荷崩れの発生を防ぐには、荷崩れを起こす主な原因を知り、適切な対策を講じることが重要です。

荷崩れの主な原因

過積載による荷物の変形

トラックの最大積載量を超える荷物を積み込もうとすると、荷台や車両いっぱいに荷物を入れることになります。無理な積み込みは荷物に負荷がかかり、変形の原因になることも。荷物の変形によって隙間が生じることで、バランスが崩れて荷崩れを起こしやすくなります。また、過積載は荷台や車両にも負荷がかかり、走行中に荷崩れの発生リスクが高くなるので絶対にやめましょう。

走行中に荷崩れが発生すると、道路に荷物が飛び出して大きな事故に発展しかねないため大変危険です。

偏荷重による転倒

偏荷重とは、コンテナ内の積荷が前後または左右のいずれかに偏っていることです。1個あたりの重量が大きい機械や鋼鉄商品、長尺物を複数個積むときに重心が偏りやすくなるので注意しましょう。トラックが横転する危険性もあります。

偏荷重が生じる原因としては、積み方や不十分な固縛、運転中の荷崩れが挙げられます。特に荷崩れを起こしやすいのは、長いS字カーブや曲がり角などの走行時、もしくは急ブレーキで衝撃や遠心力などがかかったときです。衝撃や遠心力などがかかると荷物が横滑りや転倒を起こして荷崩れしやすくなります。

輸送時の横滑り

軽いカートン同士や正方形のカートンを積み重ねて輸送する際、摩擦係数が低いので横滑りを防ぐために側面あおりやロープ掛けなどの対策が必要です。十分な対策をしておかないと、長いS字カーブや曲がり角を走行する際に遠心力で荷物が横滑りし、荷崩れが発生しやすくなります。

また、鋼製品や鉄板類、工作機械などの裸貨物を輸送する場合も、十分な強度を持った固縛が必須。固縛強度が不足していると、急ブレーキ時の衝撃やカーブ走行時の遠心力によって横滑りが発生し、運転席を押しつぶしたり路上に積荷が落下したりする危険性があります。

荷崩れを防ぐための対策4つ

荷物の形状に合った方法で積み付ける

荷崩れを防ぐには、荷物の形状に合った積み付けが重要です。形状に合わせて適切な積み付けを行うことで変形や転倒が起こりにくく、荷崩れが発生するリスクが低くなります。

積み付けの方法には交互列積みや棒積み、スプリット積み、ピンホイール積みなどがありますが、荷崩れを起こしにくいのはレンガ積みと窓積みです。レンガ積みは各段で180度ずつ向きを変えて互い違いに積む方法で、窓積みはレンガ積みの横向き部分を2列に増やした積み方が特徴。どちらも荷崩れしにくく、すべての荷物が外側から見えるので検品しやすいというメリットがあります。

パレタイザーを使うことで適切な積み付けが可能に

荷崩れの防止と積載効率の向上を同時に叶える方法として、パレタイザーの導入もおすすめです。パレタイザーには積み付けパターンがプログラムされており、製品によっては現場で扱う製品に合わせて適切な積み付けパターンを設定できます。また、積み付けの自動化により省力化や負担軽減を図れるため、人手不足が深刻化している物流業界においては大きなメリットといえるでしょう。

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荷物をしっかり固定する

適切に荷物を積み付けても走行中に重心位置が変わり、偏荷重による荷崩れを起こす可能性があります。そのため、荷崩れが起きないようにしっかりと固定することが大切です。

前後左右に隙間が生じる場合は、止め木を使って荷ずれを防ぎましょう。積荷の長さが5m以上ある場合は、前後と中間の3点(6ヶ所)を固縛します。積荷によっては、雨水に濡れるのを防ぐためにシートを掛けることも必要です。そのときは走行中にシートが膨らんだりはがれたりしないように、十分に固縛してください。

また、シートを掛けるだけでは固縛効果が薄いので、シート掛けの前もしくは後に荷崩れ防止のためのロープ掛けを行いましょう。

ストレッチフィルムや固定ベルトなどで固定

積み付け後の荷物を固縛するときのアイテムとして、ストレッチフィルムや固定ベルトなどがあります。

ストレッチフィルムは輸送時の荷崩れ防止として広く使われており、荷物を巻く回数で強度を調整できるのが特徴。不定形な荷物にもフィットするほか、大小のサイズの荷物にも対応できる柔軟性と利便性の高さが魅力です。一方で、納品後は廃棄されてしまうため、環境配慮の観点からストレッチフィルムを使わない動きも広まりつつあります。

固定ベルトは、荷崩れしやすい部分に使用することで、優れた荷崩れ防止効果を発揮するアイテムです。繰り返し使えるため、資源を無駄にせず輸送が行えます。

防振素材・エアバッグを活用する

トラックなどでの輸送時の荷崩れを防ぎたいときに活躍してくれるのが、防振素材やエアバッグです。防振素材を活用することで、輸送中の振動による荷物の転倒リスクを軽減。エアバッグは積荷の隙間埋めに使え、輸送中の荷崩れや衝撃を防いでくれます。

滑りにくいパレット・滑り止めを使用する

金属製・プラスチック製のパレットは摩擦係数が低いため、フォークリフトでの輸送中に滑りやすい不安定な状態となり、荷崩れが発生することがあります。滑りにくいパレットは、輸送中の荷崩れを防ぐのに有効です。ただし大量のパレットを日常的に使用している場合、パレットを総入れ替えするのはコストの面から見て現実的ではないでしょう。

パレットの横滑りを防ぐには、フォークリフトのツメ自体の滑りやすさにアプローチするという方法もあります。フォークリフト用の滑り止めアタッチメントを使用することで、荷崩れ防止として高い効果が期待できるでしょう。

一段ごとに滑り止めシートをいれる

滑り止めシートは摩擦係数や粘着力の大きい素材を使用したアイテムで、滑りやすいパレットを固定するのに役立ちます。特に輸送時の荷物の横滑りによる荷崩れを防ぐのに有効。使用後も再利用ができるのでコスト削減を図れるほか、各パレットの間にシートを挟むだけなので簡単に扱えます。

荷崩れ防止用の接着剤を塗布する

専用の荷崩れ防止剤は、パレタイザーでの積み付け時に水溶性接着剤を塗布することで荷崩れ防止の効果を発揮するアイテムです。横滑りに強いので、フォークリフトやトラックなどでの輸送時の振動や傾きによる荷崩れを防ぐことが可能。地震などで荷物が倒壊損傷するのも防げ、作業者の安全も確保できるメリットがあります。

運転方法を改善する

重量物を輸送するトラックやフォークリフトの走行中は積荷に振動や衝撃が加わっており、地震が連続して発生しているような状態です。トラックの走行中にかかる振動や衝撃を地震に例えると、静かにアクセルを踏んでゆっくり発進した場合でも震度2、急発進した場合は震度7の激震に相当する揺れが積荷にかかると言われています。

輸送中の荷崩れを防ぐには、積荷へ衝撃を与えないよう、運転方法にも注意が必要です。

フォークリフトでは周囲の安全確認をしながら運転

フォークリフトは狭い場所でも操作できるように小回りがきく構造になっており、急ハンドルを切ると車体が大きく振られます。それにより積荷や車体が横転する可能性があるため、急ハンドルを切る事態にならないように周囲の安全確認をしっかりと行いながら運転するようにしましょう。特に荷物を高く積み過ぎていると、前方で作業している人や歩行者が視界に入りにくくなってしまうので注意が必要です。

急ブレーキ、急発進などを避けて衝撃を減らす

トラックの走行中の急ブレーキや急発進、急旋回などは積荷に大きな衝撃を与え、積荷の変形や固縛のゆるみを引き起こします。荷物をどれだけ丁寧に積んでいたとしても、急ブレーキや急発進などでかかる衝撃によって荷崩れが発生しやすくなるため、急ブレーキや急発進などはなるべく避けて安全運転を心がけましょう。

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