ハンドの種類と選び方
ロボットハンドの種類と選び方
ワークや工程に合わせるのがポイント
パレタイザーを導入する際に多くの企業が悩むのがロボットハンドの選定です。ハンドの選び方を間違えると、非効率になるだけでなく、思わぬトラブルの原因にもなるからです。ハンド選定で重要なのは、自社のワークや工程に合ったタイプのものを的確に見極めることです。ワークの内容はもちろん、積載物の質量や性質、処理速度など様々なポイントを考慮して総合的に判断する必要があります。
この選定作業は意外に難しく、専門家に相談した方が良いでしょう。ここでは、ハンドに求められる条件やハンドの種類について紹介します。
パレタイザーのハンドに求められる性能
まずは対象物を傷付けない、壊さないことが大前提になります。また、対象物を落とさないことも重要な条件です。こうしたトラブルがあると物流全体が止まってしまうことになり、大きな損害が出かねません。こうした事態を防ぐためハンドにはグリップ力、摩擦力、せん断力、面圧など対象物に合ったスペックが求められます。
ハンドの種類は大きく分けて2つ
ハンドの種類は大別すると、把持ハンド、吸着ハンドの2つに分けることができます。ここでは、それぞれの特徴を説明します。
把持ハンド
フィンガー(指部分)で対象物をつかむタイプのハンドです。対象物の大きさや硬さなどによってフィンガーの本数や種類は変えることが可能です。このため、形状や素材にこだわらず様々な対象物をつかむことができます。また、把持ハンドは圧力を上げると強いホールド力を発揮するため、溶接作業や切削作業などで、対象物をしっかりと固定するときにも利用することができます。
吸着ハンド
真空パッドや磁力パッドで対象物を吸着するタイプのハンドです。特徴としては、電気を入れるだけで対象物を固定したり、離すのがスピーディーに行える点です。このため、迅速な対応が求められる工場でよく使われています。ただ、真空パッドで吸着させる場合は、多孔質の対象物は空気が漏れるため吸着できません。磁気パッドもアルミや木、加工物など非鉄金属には対応できません。また、真空パッドタイプはフィルターの目詰まり、磁気パッドは経年劣化などにより定期的な交換が必要です。
各社パレタイザーのロボットハンド例
ユーシン精機
クランプハンドや吸着ハンドをはじめ、積載物の形状や重さ、性質に合ったロボットハンドをメーカーが直接設計しています。
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オークラ輸送機
- ダンボールケース用
- 段ボールケース・P箱兼用
- 段ボール束用
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- オリコン用ハンド
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- ペール缶用
- ビニールケース用など
不二輸送機
- 箱用…重量物のハンドリングでも万が一の落下を防止するためのフォーク付き
- 箱・袋・パレット兼用…箱ラインと袋ラインを1台のロボットでハンドリング
- 袋用(高速)…袋物業界で圧倒的シェアをもつ
- 袋用(ダブル)…高速に対応する為、2袋を同時にハンドリング
- P箱用…ポリケースのインローをはめながら積付けるハンド
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日本NODIAロボット技研
- 二連ハンド
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